CAD求人.comコラム
【結論】CADオペレーターに資格は不要!でも有利になる理由と取るべき資格8選

「CADオペレーターって、資格がないとなれないんじゃないかな…」
そう感じている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
結論からお伝えすると、CADオペレーターとして働く上で必須の資格はありません。
CADオペレーターは、年齢や性別に関わらず、適切なスキルを身につければ活躍できる職種です。
そこで、本記事では、CADオペレーターとして再スタートを切るため、あるいは更なるキャリアアップを目指す上で、資格が必須ではないものの、なぜ有利になるのかを解説します。
実務経験を活かして新たな一歩を踏み出したい方は、ぜひ最後までお読みください。
【結論】CADオペレーターは資格不要
誤解されがちですがCADオペレーターは、資格が必要な職種ではありません。
免許制ではありませんので、資格がなくても就職、転職は可能です。 しかし、資格を持っていると就職、転職活動を有利に進められることは事実です。
仮にあなたが企業の採用担当者で、資格を保有している人とそうでない人が面接を受けにきたら、即戦力になる有資格者を採用するはずです。
この先、CADオペレーターとして働くことを考えているのであれば、資格を取得することをおすすめします。
難易度は?未経験者が取得を目指すべきCADの資格
単にCADオペレーターの資格といっても複数の資格があります。主催団体や難易度、内容がそれぞれ異なっています。
- CAD利用技術者試験 (特に2級または基礎試験)
- 建築CAD検定試験 (特に3級または4級)
ここでは未経験者が目指すべき2つの資格を解説するので、ぜひ参考にしてください。
CAD利用技術者試験 (特に2級または基礎試験)
未経験者であれば、基礎または2級試験の受験をおすすめします。
おすすめするポイントは、以下の通りです。
- 受験資格の制限がなく誰でも受験できる
- 合否が即時発表される
- 基礎試験は自宅から受験できる
想定している受験対象者が、CAD初心者の方や学生の方で難易度も易しめに設定されています。
試験内容は、基礎試験、2級試験ともに「多肢選択方式」となっており、内容はCADシステムの基本知識、情報セキュリティ、製図や図形の基礎が問われます。2級試験も同様で、基礎試験の内容を深掘りした内容が問われます。
まだCADに自信がないけど腕試ししてみたい方や、とりあえず何か資格が欲しい人にとっては、最適な資格でしょう。
建築CAD検定試験 (特に3級または4級)
建築CAD検定試験の階級は「4級」「3級」「2級」「准1級」の4階級が設けられており、未経験者は「3級」の受験をおすすめします。
(4級は高校の団身体受験でしか受験できません。)
3級の試験内容は、与えられた建築図面をCADシステムで時間内に正しくトレースする技能が問われます。
専門知識や用語は問われませんが、建築図面の種類(平面図、立面図、断面図など)とルールを理解しておくと、完成図面のイメージができるので合格への近道になります。
CADの基本操作(作図、修正、寸法記入など)で描ける図面が与えられるので、作図スピードと正確性を練習して合格を目指してください。
CADオペレーターがスキルアップできる資格5選【費用も解説】
これまでは、未経験者が取得するべき資格を紹介してきました。
ここからは資格を取得した方が次に目指すべき資格や、すでにCADオペレーターとして活躍している方のスキルアップにおすすめの資格を紹介していきます。
- オートデスク認定資格プログラム
- Vectorworks操作技能認定試験
- 3次元設計能力検定試験
- CAD実務キャリア認定制度
- 機械・プラント製図技能士
それでは、詳しく見ていきましょう。
オートデスク認定資格プログラム
オートデスク認定資格プログラムは、オートデスク社が提供する、同社のソフトウェアの操作スキルと知識を証明するための国際的な資格制度です。
対象ソフトは、「AutoCAD」「Revit」「Fusion 360」などです。
このプログラムには、ACU – Autodesk Certified User(税込7,700円)とACP – Autodesk Certified Professional(税込13,200円)の認定レベルが設けられています。
ACUは、当製品の基本的な操作能力、ACPは業務で活用できる能力を要求されるレベルで、取得できれば大きな自信につながります。
Vectorworks操作技能認定試験
Vectorworks操作技能認定試験は、Vectorworksソフトの操作スキルを客観的に評価・認定する民間資格です。Vectorworksソフトの習熟度を測り、スキルアップやキャリアアップに役立てることを目的としています。
1級〜3級の3階級が設けられており費用は、1級: 15,000円〜20,000円程度、2級: 10,000円〜15,000円程度、3級: 7,000円〜10,000円程度となっております。
Vectorworksはその汎用性から「建築」「舞台芸術」「家具・インテリア」など、さまざまな分野で活用されています。
3次元設計能力検定試験
3次元設計能力検定試験は、一般社団法人日本機械設計工業会が主催する、3次元CADを用いた設計・製図に関する知識と技能を評価する試験です。
試験は「2級」「準1級」「1級」のレベルが設けられており、費用は、2級: 税込8,800円、準1級: 税込16,500円、1級: 税込22,000円が目安となっています。
この資格は、主に製品開発の分野で活躍でき設計業務の効率化と品質向上に大きく貢献できます。
また、資格も持っているだけで業界内の信頼性が向上するので、持っていて損のない資格です。
CAD実務キャリア認定制度
CAD実務キャリア認定制度とは、一般社団法人コンピュータ教育振興協会(ACSP)が実施する、CADオペレーターとしての実務能力を認定する民間資格制度です。
この制度の特徴は、願書提出〜合否決定までを採点対象としたプロセス重視型が採用されており、実務遂行に必要な技術、技能、モラルなどが段階的に評価されます。
認定試験は3種類あり、CADアドミニストレーター認定試験(7,300円)、3次元CADアドミニストレーター認定試験(10,500円)、3次元CADトレーサー認定試験(13,600円)の受験料となっています。
願書提出から採点されるので、ある程度のCADの扱いと丁寧な仕事を心がけている方が向いている制度と言えるでしょう。
機械・プラント製図技能士
機械・プラント製図技能士は、厚生労働省が認定する国家資格の技能検定の一種です。機械やプラントに関する製図の技能を評価するもので、取得することで一定レベルの知識と技能を持つことが証明されます。
この資格は、「機械」や「プラント配管」などの機械設備に関する製図技能を評価するもので、1級〜3級の他に「特級」なる高難易度も設けられています。
費用は、各都道府県別に定められていますが、実技試験18,200円、学科試験3,100円が標準となっています。
この資格は自身のスキル証明としては十分すぎる程の国家資格であり、特に製造、プラント業界からは一定の認知度と評価が受けられます。
CADオペレーターが資格を取得するべき3つの理由・メリット
CADオペレーターとして、日々の業務に邁進されている方も、これからCADの世界に足を踏み入れようとしている方も、資格取得はあなたのキャリアを大きく飛躍させるための重要な一歩となり得ます。
- 就職・転職における市場価値の向上と選択肢が広がる
- キャリアアップによる昇進・昇給の可能性が上がる
- 客観的なスキルの証明ができる
ここでは、資格を取得するべき3つの理由とメリットを紹介していきます。
就職・転職における市場価値の向上と選択肢が広がる
CADオペレーターとして就職、転職したいなら同じように思っている方よりも自身の市場価値を向上させることが重要になります。
また、CADオペレーターを募集している企業によっては応募条件にCADオペレーターの資格を保有しているかどうかのハードルを設けている企業も存在します。
資格は、持っているだけで他の就職希望者との差別化になり得ますし、CADオペレーターとして働きたいという意欲の証明にもなるので、紹介した資格の中で気になるものがあれば受験してみることをおすすめします。
キャリアアップによる昇進・昇給の可能性が上がる
現在CADオペレーターとして働いている方や、転職してCADオペレーターになりたいと思っている方はキャリアアップとして資格を取得しておくと、評価があがり昇進や昇給への足がかりとなります。
CADオペレーターの資格には、専門性を持っているものが数多く存在します。
ご自身の職種に合った資格を取得することは、その職種のCAD技術、知識を十分に保有している証明になります。
また、社内評価にも期待でき、申請すれば昇給や昇進に反映する企業も多数存在するので、大きなメリットと言えるでしょう。
また就職、転職を希望している方は、ご自身の納得する給与にするよい交渉材料になるため、資格を取得してから就職、転職に臨むとよい企業に巡り会えます。
客観的なスキルの証明ができる
CADオペレーターとして働いている方がご自身のスキルを証明したいのであれば、資格を取得するのは、とても効果的です。
どれだけスキルを保有していても、企業側は「仕事ができるCADオペレーター」としか印象を持たないかもしれません。
しかし、資格を持っていればスキルの裏付けができるため、キャリアを有利に進められるでしょう。
このようなチャンスを逃さないためにも、スキルの取得と目にみえる形で提出できるように準備することを忘れないでください。
CAD関連資格の取得におすすめの勉強方法
CAD関連の資格を取得することは、スキルの客観的な証明とキャリアアップに大きく貢献します。しかし、あなたの目標としている資格を取得するためにはどのようにすればよいのでしょうか?
- 専門スクールや資格対策講座を活用する
- 参考書・オンライン教材で独学する
- CADオペレーターとして働きながら勉強する
自分に合った学習スタイルを見つけ、資格取得に大きく近づきましょう。
専門スクールや資格対策講座を活用する
専門スクールや資格対策講座では、効率的なカリキュラムが組まれており、分からないことはすぐに相談できるメリットがあります。
またスクールでは同じ目標を持った生徒がいるのでモチベーションが持続する環境が整っています。ただ、専門スクールや講座は受講料が高額な場合が多いです。
また、社会人や学生の方は日々の生活の中にカリキュラムを取り入れなければならないので、時間管理が大切になってきます。
カリキュラムを自由に組める講座やスクールを選ぶことで、無理のない計画的な勉強が可能です。
参考書・オンライン教材で独学する
お金に余裕のない方は、参考書やオンライン教材で勉強するのも1つの手段です。専門スクールや対面の講座よりも安価な料金設定がされており、コスパよく勉強できます。
また、自分のペースとタイミング次第なので、いつでもどこでも勉強ができます。
逆にすべて自分次第なので、自己管理していないといつまでも資格取得には近づけません。
集中して勉強できる環境を整えたり、すき間時間を活用したりして勉強のための環境作りをしていきましょう。
どうしても集中できる環境が作れないのであれば、コワーキングスペースやカフェなど人目がある環境で勉強すると効果的かもしれません。
CADオペレーターとして働きながら勉強する
実際にCADオペレーターとして働いているなら、目の前の業務こそが資格取得最短ルートになり得ます。
なぜなら、資格勉強で得た知識を業務で試すことで、「インプット」と「アウトプット」の理想的な勉強サイクルが回され、CADスキルが飛躍的に向上するからです。
さらに、資格の知識と業務との関連性を意識することで単なる業務が実践的な資格勉強トレーニングになり、着実に合格に近づきます。
しかし、業務と勉強の線引きは見失わないように注意してください。
効率のよい勉強サイクルですが、大切なことは日々の業務をしっかりこなすことを忘れないようにしましょう。
CADオペレーターの資格に関するよくある質問とは?
これからCADオペレーターを目指そうとしている方やすでにCADオペレーターとして働いている方、転職してCADオペレーターになろうと思っている方の中には資格に関する疑問を持つ方が多くいます。
- CADオペレーターの資格が意味ないといわれている理由は?
- CADの資格が生かせる業種には何がある?
- CADオペレーターに向いている人の特徴は?
それでは、詳しく見ていきましょう。
CADオペレーターの資格が意味ないといわれている理由は?
理由はいくつか存在しますが、CAD業界では資格の有無よりも実務経験が重要視される傾向があるからです。企業側も即戦力を求めているので、資格だけでは評価されにくいこれが事実です。
しかし、これは一部の側面的な話で、資格を保有していれば企業に対して基礎的な能力を示す大きなアピールになります。
資格取得までに得たスキルは、実務経験がある人のスキルと比べても引けを取りません。
すべての面で意味がないわけではないことを覚えておきましょう。
CADの資格が生かせる業態には何がある?
CADの知識は、さまざまな業態で活かせます。主な業態は、以下のものが挙げられます。
業界 | 業態 |
建築、土木業界 | 建築設計事務所、建設会社、土木設計事務所、測量会社など |
機械、製造業界 | 機械設計事務所、自動車・航空機メーカー、家電メーカーなど |
インテリア、デザイン業界 | インテリアデザイン事務所務所、家具メーカーなど |
アパレル業界 | アパレルメーカー |
その他(電気設備、設備設計業界) | 電気設備設計事務所、設備設計事務所など |
以上のように、CADの資格は多岐にわたる業界で活躍できる可能性を秘めています。
CADオペレーターに向いている人の特徴は?
CADオペレーターは精密な作業と集中力が求められます。そのため、以下のような特徴を持つ人は、CADオペレーターに向いている傾向があります。
- 細かい作業が得意で、正確性を重視する人
- 集中力があり根気強く作業に取り組める人
- 図面を読むことや空間認識能力に長けている人
- 新しい知識や技術を学ぶことに意欲的な人
これらすべての知識を持っている必要はありませんが、多く当てはまっていればCADオペレーターとして活躍できる素質があります。
まとめ|CADオペレーターを目指すなら資格取得を目指そう
ここまで、CADオペレーターの仕事内容から、資格取得の意義、おすすめの資格、効果的な勉強法まで詳しく解説してきました。
CADオペレーターの資格を取得して、理想のワークスタイルを手に入れましょう。
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